資料基準 2026年10月20日 17:13 · 更新 2026年10月20日 17:13 · 第1版
影響
中法的責任認定と提訴判断待ち
見落としやすい点
剰余金処分に関する責任は、過年度の訂正有価証券報告書が提出されず分配可能額が不確定として、調査対象外に整理された。
直近通期の減損損失は純資産のに相当するが、これは公表の決算修正で既に示された数値であり、今回新たに計上された損失ではない。報告書が示した調査費用、監査費用、上場違約金は、からまでにニデックが負担した既発生費用であり、役員の賠償額を示すものではない。報告書は、永守氏、小部氏、佐藤明氏、吉本氏、関氏、岸田氏、村上氏、落合氏、D氏について損害賠償責任が認められるとの見解を示した一方、各役員の損害範囲は裁判所の判断に委ねている。会社は損害賠償請求その他の法的措置を検討中であり、提訴の有無や損害範囲の判断が今後の焦点となる。
- 注意
- 調査委員会の検討は第三者委員会の事実認定を前提としており、訂正後の財務諸表の正確性を独自に確証したものではない。
開示(1件)
1.役員責任調査委員会の調査報告書公表について
その他2026年10月20日 17:00開示本文を読む →
- 2026年10月20日各位役員責任調査委員会の調査報告書公表について当社は、2026年10月16日付「役員責任調査委員会からの調査報告書の受領について」にてお知らせしましたとおり、同日に受領した調査報告書について、当社グループ及びお取引先様の営業秘密の保護並びに個人のプライバシーの保護等の観点から、必要な部分的非開示措置を行っておりましたが、本日、当該措置が完了いたしましたので、別紙のとおり公表いたします。
- 当社は、受領した役員責任調査委員会の調査報告書に基づき、損害賠償請求その他法的措置を行うべきか検討を行っており、決定し次第、速やかに開示いたします。
- なお、調査報告書においては、剰余金処分に関して、調査報告書提出までに過年度の訂正有価証券報告書が提出されておらず、調査の対象とすべき過去の分配可能額が不確定な状況にあり、調査報告書において取り扱うことは困難であるため、最終的には調査対象外として整理した旨記載されております。
- 当社としては、かかる責任につきましては、過年度の計算書類の訂正が完了した後に提訴等の必要な法的措置を検討し、速やかに対応してまいります。
- 第1設置の経緯等(本報告書1第1章・第1・第2・第4):当委員会は、第三者委員会報告書で明らかにされた一連の不適切な会計処理の問題に関し、2020年度から2025年度第1四半期までの間に取締役、監査役又は執行役員であった者において、その職務執行に関して任務懈怠責任があったか否かを含む法的責任の有無について調査・報告することを目的として、設置された。
- 第三者委員会報告書によると、ニデックの経営陣は、グループ内に多数の会計不正の疑義:しかし、これらの取組は、いずれも業績目標(営業利益)を達成する範囲内で処理を認めるという方針の下で進められ、処理の先送りがされていた。
- (2) 個別の会計不正事案における任務懈怠:第三者委員会報告書では、代表的な事案として14件の会計不正事案が指摘されている。
- 当委員会は、それらのうち、どの案件について、調査対象者がニデックにおいて自ら会計不正を実行した、又は、会計不正のリスクを合理的に予見し得たにもかかわらず放置ないし看過したと評価し得るかを検討した。
- その結果、当委員会としては、下記の案件については、調査対象者が当該会計不正にどのように関与したのかという事実関係を深掘り調査した上で、調査対象者の任務懈怠の有無を検討することとした。
- 第3 FY22構造改革(本報告書第2章・第5):しかし、後述するとおり、AMEC 既存事業及び AMEC トラクションモータ事業等において減損を含む大型の損失リスクがあることが判明し、それらを回避する可能性を模索したものの難しいという判断の下、岸田氏、D 氏及び本社執行役員(CPO)(以下「E 氏」という。)は、通期営業利益とは別枠扱いで構造改革費用を計上して負の遺産等を処理する方針を立てた。
- 岸田氏は、2025年2月から3月頃の NKK 会14において繰り返し永守氏に対して上記方針を説明・提案したが、永守氏は、通期営業利益2,400億円は必達であるとして別枠での構造改革費用の計上を認めなかった。
- 監査の過程で、ニデックは、減損回避のために作成された実態と異なる事業計画(AMECトラクションモータ事業)あるいは開発中止となった製品 B が含まれている古いバージョンの事業計画(AMEC インバータ事業)を会計監査人に提出するなどし、事実と異なる説明を行って減損損失の計上を回避した。
- また、2025年3月期に計上不可避とされてきた AMEC既存事業の滞留債権について引当金の計上を先送りにした。
- 第1負の遺産の解消に向けた全社的取組における任務懈怠の有無(本報告書第3章・第:したがって、個別の会計不正事案において不適法な会計処理がされたかどうかという点を検討するまでもなく、このような全社的取組において誤った処理方針を策定・継続してきたという点において、上記の取締役及び執行役員にはそれぞれ任務懈怠が認められる。
- (2) トラクション事案:(ii) 任務懈怠の有無トラクションモータ事業において2025年3月期に減損損失を計上する必要があるにもかかわらず、構造改革費用を計上することをあきらめ、翌期へ処理を先送りすることになった経緯を認識していた、又は容易に認識できた取締役(永守氏・小部氏・岸田氏)及び執行役員(D 氏)には、任務懈怠が認められる。
- (3) インバータ事案:(ii) 任務懈怠の有無AMEC インバータ事業において、2025年3月期の減損損失の計上要否に重大なインパクトを与える事実に関して会計監査人に対する虚偽説明が行われたことを認識しながら、不適法な会計処理を回避・是正する措置を一切とらなかった岸田氏、並びに、2025年3月期に減損損失の計上が必要となり得る状況であったこと及び経理部員が虚偽説明等に基づき減損テストに対応していることを十分に認識しながら、これを是正しなかった D 氏には、任務懈怠が認められる。
- 第3役員の任務懈怠と損害との間の相当因果関係(本報告書第3章・第3):1ニデックに生じた損害ニデックは、本件事案が発覚したことによって第三者委員会を設置して調査を行い、有価証券報告書の訂正を行ったほか、東京証券取引所から上場違約金を請求された。
- これにより、ニデックは、2025年8月から2026年8月までの間において、以下のとおり、①調査費用、②監査費用、③上場違約金を負担した(これらの費用を総称して、以下「調査費用等」という。)。
- 項目金額調査費用22,207,198,462円監査費用5,335,082,399円上場違約金91,200,000円2各取締役・監査役の任務懈怠と調査費用等の相当因果関係の有無(1) 負の遺産の解消に向けた全社的取組について任務懈怠が認められる取締役・監査役ニデックグループでは、長年にわたり、グループ内の様々な拠点において不適切な会計処理による負の遺産が滞留しており、それらの負の遺産を解消するべく、2016年末からスタートした資産健全化プロジェクト、さらに2022年末から検討が進められた FY22構造改革という全社的な取組が行われていた。
- (3) 相当因果関係のある損害の範囲:永守氏・小部氏のように、調査対象としたほとんどの事案で任務懈怠が認められる者もいれば、佐藤明氏は資産健全化プロジェクトと NPCJ 会計不正、岸田氏・D 氏は FY22構造改革と AMEC 会計不正という形で、役員としての在任期間の関係で関与した事案が前半のみ・後半のみに限定されている者もいる。
- また、吉本氏・関氏や村上氏・落合氏のように事後的な是正をしなかったという不作為が問われているだけの者もいる。
- このとおり、本件においては、取締役・監査役ごとに任務懈怠が認められた案件が異なり、今回の会計不正に及ぼした影響も異なるため、個々の取締役・監査役の任務懈怠と相当因果関係が認められる損害の範囲も、寄与度に応じて異なるものと考えられる。
- ただし、当委員会において、個々の取締役・監査役の寄与度に基づく損害の範囲を割合的に認定することは困難であり、この点はいずれ責任追及訴訟において裁判所の判断を待つべきと考える。
- 203結論以上の次第で、当委員会としては、以下の者については、会社法に基づく損害賠償責任又は執行役員としての義務違反に基づく損害賠償責任が認められると考える(ただし、その損害の範囲については、寄与度に応じて判断されるべきである。)。
- 永守氏・小部氏・佐藤明氏・吉本氏・関氏・岸田氏:会社法423条1項に基づく損害賠償責任 村上氏・落合氏:会社法423条1項に基づく損害賠償責任 D 氏:民法644条・415条1項又は執行役員規程に基づく損害賠償責任以上調査報告書
- 第三者委員会報告書では、このような負の遺産を解消するための全社的取組の経緯だけ:そこで、当委員会では、調査開始後の早い段階で第三者委員会と意見交換を行い、第三者委員会から提供された資料等を精査して、第三者委員会報告書で指摘された14案件のうち、どの案件について前述の評価が可能となり得るのかを検討した。
- 第三者委員会が特定した事実に基づく不適切な会計処理等を含め、不正及び誤謬による多:2026年3月期の連結損益計算書において、売上高は、北米のデータセンター向けの旺盛な需要に支えられたことなどにより、前年度比3.9%増の27,087億円となった。
- 他方、「中期経営計画」の策定を進める中で、事業ポートフォリオ方針を明確化し、将来性・収益性を厳格に見直したことにより、減損損失6,321億円を計上し、営業利益は▲5,190億円となった。
- また、2026年3月期末の連結貸借対照表において、純資産は7,647億円であった。
- なお、当該連結財務諸表及び財務諸表については、PwC Japan による監査を受けているが、連結財務諸表及び財務諸表に対する意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手することができなかったとして、監査意見は表明されていない。
| 項目 | 修正計 | 修正後 |
|---|---|---|
| 2020年度 | ||
| 2021年度 | ||
| 2022年度 | ||
| 2023年度 | ||
| 2024年度 | ||
| 累計 | — |
39
| 項目 | 修正計 |
|---|---|
| 2021/3期 | |
| 2022/3期 | |
| 2023/3期 | |
| 2024/3期 | |
| 2025/3期 |
表の値は開示本文から取り、金額は億円などに直しています。
開示本文をもとに AI が作成した記事です。数字は開示本文と決算データから入れています。数字に押すと出どころが出ます。
出典
- 役員責任調査委員会の調査報告書公表について2026-10-20